Minoru Ohira

第26回 平櫛田中賞 受賞 

この賞は、107歳の天寿を全うするまで芸術の理想を追求し続け、近代彫刻界に偉大な足跡を残した平櫛田中(ひらくしでんちゅう 1872-1979)が、彫刻界の発展に 役立てたいと百寿の記念に寄附した浄財をもって、1971年に創設されました。 現在、井原市が主管し、権威ある美術評論家、彫刻家などによって厳正に推薦・選考される日本を代表する彫刻賞として、今年で26回目を迎えました。 平櫛田中賞は、田中の偉業を後世に伝え、さらに優秀な彫刻家の顕彰を行うとともに、文化の香り高い町づくりを市民憲章に掲げた井原市民のこの上ない大きな誇りであります。

大平實の彫刻の魅力

第26回平櫛田中賞選考委員会 委員 酒井 忠康

 大平實はロサンゼルス近郊、パサディナ在住の彫刻家です。その経歴が語っているように、日本-メキシコ-アメリカと移動し、さまざまな土地で仕事をしてきた経験をもっていま す。近年、この人の作風に、ある種の宇宙的なひろがりを誘発する空間性と、無言劇にも似た物語性が加味されたのは、その経験の集約によるところが大きい。  彫刻とは何かを問い、その問いの持続のなかで手法や素材の選択など、さまざまな造形的試みをくりかえしたはずです。また思索の時間をもつことによって、異民族の暮らしのな かに見出される建物、家具、道具などの形のおもしろさに気づき、それを純化する方向へとみちびいたのでしょう。その骨太な作風には、人間がながいあいだ親しんできた「もの」の 温もりを感じさせるところがあります。  子供のような無垢な気持ちで、作品に接することが、この人の彫刻造形の根底にあるものとの対話を可能にします。  絵画は視覚の芸術ですが、彫刻は触角の芸術として展開してきた領域です。触角の反応は、視覚のように眼でわかってしまうのとちがい、ゆっくりと体感=感応することを前提とし ます。  その意味で、この作家の作品は、徹底した手作業の過程を介して誕生したものですから、どんなふうにつくっているのか、というような関心をもってみるのも一興でしょう。また 廃材を使用した作品などには、学校現場の美術の授業などにも応用できそうに思います―などと勝手な想像にも駆られます。いずれにせよ、回を重ねてきた平櫛田中賞ですが、海外 で活躍している人の受賞は、今回が初めてのことです。

広い視野に立つ彫刻造形と、これまでの経験豊富な仕事に対して

大 平 實
金沢から芸大の大学院に入った頃、百歳を越えても、絶えず材料を買い込み、彫刻に没頭する平櫛田中氏の話は有名だった。それに氏が書にしたため た言葉“60、70は、はなたれこぞう、男ざかりは百から百から”はその頃の自分には、生まれたばかりの赤ん坊が彫刻をやろうとしているようなもので、全く 次元の異なるような言葉に思えた。しかしこの言葉は自分を高揚させる心地よい響きがあり、諺のように自分の心に残っていた。いつしか自分も60を越え今 回、平櫛田中賞を受けるにあたりこの言葉の大きな意味が現実としてわかるようになった。大変いい時期に氏の賞に出会う事ができ、ようやく自分も出発点 あたりにきたのかと実感しています。

井原市立田中美術館
〒715-8601 岡山県井原市井原町315 tel 0866-62-8787 fax 0866-62-9567 Eメール:dencyu@city.ibara.okayama.jp ホームページ http://www.city.ibara.okayama.jp/denchu_museum/index.html

第26回平櫛田中賞の記事
信濃毎日、中国新聞、茨城新聞、沖縄タイムス、高知新聞、神戸新聞、山陰新聞、京都新聞、愛媛新聞、熊本日日新聞、宮崎日日新聞 、東奥日報、福井新聞、岐阜新聞、北海道新聞
ーこの人−ようやくスタートに立ったと思う 平櫛田中賞を受賞した米在住の彫刻家 大平實

The Japan Times
Sculptor based in U.S. bags Hirakushi award

第36回 中原悌二郎賞 受賞 

中原悌二郎賞は,日本の近代彫刻史に偉大な業績を残した,旭川市ゆかりの彫刻家中原悌二郎を顕彰し,併せて日本の彫刻界の発展に寄与する目的で,1970年(昭和45)に旭川市が創設した彫刻の全国賞です。この賞は,日本国内で発表された日本人作家の優れた作品の中から,中原悌二郎賞1点,同優秀賞1点(複数選出の時期もあります)を選び〔平成21年度(第36回)からは中原悌二郎賞1点のみ〕,中原悌二郎の誕生日である10月4日(又はその前後)に旭川市で贈呈式を行っています。彫刻専門の賞としては,日本で最も長く続けられ,権威のあるものと評価されており,受賞作品のコレクションは,日本の現代彫刻の流れを一望できるものとなっています。
第36回中原悌二郎賞の選考委員会は,平成21年5月30日(土),旭川グランドホテルにおいて開催され,選考委員7名の審議の結果,受賞作品を次のとおり決定いたしました。
第36回中原悌二郎賞受賞作品は,大平實(おおひら みのる)の「家 Casa(いえ カーサ)」に決定いたしました。 なお,第36回中原悌二郎賞は,2007年(平成19)4月1日から2009年(平成21)3月31日までの2年間において,国内で発表された日本人作家の彫刻・立体作品が対象となり,590名の作家による1,568点の発表作品の中から,最も優れた作品1点が受賞作品に選考されました。  
贈呈式は,平成21年10月4日(日)に旭川市大雪クリスタルホールで開催いたします。

  casa
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ワークショッププログラム Workshop program
大平實×美術部/美術館×美術館
これも材料?! つくって つないで ひろがる アート

旭川地域連携アートプロジェクト「いろんな美術部大集合!」
本年度の中原悌二郎賞受賞作家、大平實さん(おおひら・みのる/アメリカ在住)と旭川の中学校美術部のワークショップが実現します! まず、8月12日には旭川市彫刻美術館を舞台にプレワークショップを開催。大平さんの話をうかがい、拾い集めた身近な素材をもとに想像力をはたらかせ、素朴な手法で「新たなかたち」を創りだしました。
旭川市彫刻美術館 x 道立旭川美術館 8月のワークショップ ・日程:8月12日(水)・場所:旭川市彫刻美術館・対象:市内中学校美術部
大平實氏を迎えて開催します。北海道教育大学構内で素材を集めを行い、旭川市彫刻美術館へ移動して制作に入ります。素材は、様々なものが考えられ、何に気がつくかが重要です。
9月のワークショップ 参加美術部募集
大平實氏のメッセージを受けて制作を行います。旭川市彫刻美術館と道立旭川美術館の両会場で開催します。中学校部活の皆さんは、下記の日程の中から1日に参加してしていただき、両美術館の学芸員、教育大教員・学生と、素材を集め、加工法を考えます。そして、10月3日に買い物公園に、設置する作品を制作します。大平氏の作品を鑑賞しながらの制作も魅力です!!
以下をクリックしますと新聞が読めます。
北海道新聞 2009年8月14日 廃材がアートに変身 旭川 彫刻家と中学生挑戦 ”中原悌二郎賞を今年受賞した彫刻家大平實さん(58)ー米国在住ーと旭川市の旭川中と北星中の生徒が廃材を使いアート作品を作る摧しが12日、市彫刻美術館などで開かれた。”
 

北海道新聞 2009年8月27日 ひと2009 中原悌二郎賞を受賞した彫刻家 大平實さん ”住宅廃材を削ったり、手で折ったりしチップ状にし、何千枚も張り付けた巨大な傘のような作品「家 Casa」で、旭川ゆかりの彫刻家の名を冠した今年の中原悌二郎賞(旭川市など主宰)を受賞した。

アーティスト・ファイル 2009 現代の作家たち  
The NACT Annual Show of Contemporary Art  
2009年3月4日 (水) - 5月6日 (水)   国立新美術館  企画展示室2E

六本木アートナイト
3月28日(土)日没から29日(日)日の出にかけて一夜限り

http://www.roppongiartnight.com
ThemeProgramsのHunt the art アートキューブ 「アーティスト・ファイル2009」において、「アーティスト・ファイル2009」
展の出展作家 石川直樹、大平實、村井進吾によって制作されたアートコンテナを展示します。
日時:3月28日(土)10:00〜29日(日)18:00 ※3月30日(月)10:00~18:00にも設置しております。 場所:国立新美術館


Santa Ana Wind   casa   Tree in Desert   Cloud on Ground
Santa Ana Wind   casa   Tree in Desert   Cloud on Ground
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休館=毎週火曜日(ただし5月5日は開館) 開館時間=10:00–18:00(金曜日は10:00–20:00)
*入館は閉館の30分前まで  国立新美術館 東京都港区六本木7-22-2 http://www.nact.jp/
主催: 国立新美術館     助成: モンドリアン財団   Assisted by Mondriaan Foundation, Amsterdam
「アーティスト・ファイル」展は、現在の─そしてこれからの─美術動向を、国立新美術館 が独自の視点で切り取って、毎年定期的に紹介していく、展覧会プロジェクトです。特に決まったテーマを設けることなく、推薦する作家、紹介したい作家を持ち寄ったなかから、 第2回目となる今回は9名の作家を選び出し、グループ展を構成しました。  絵画、彫刻、インスタレーション、映像、写真と、9名の作家たちが用いる表現メディアは様々です。また、それぞれに扱っているテーマも異なっています。しかしながら、その作品からは、今日の社会や文化、政治的状況をふまえながら、自らの世界を真摯に追求しているアーティストのみが持つ、アクチュアリティを感じることができるのではないでしょうか。
 「アーティスト・ファイル」展は、現代にあって、多様化していく芸術表現の豊かさに触れる絶好の機会となることでしょう。

出品作家:
ペーター・ボーゲルス | Peter Bogers 映像
平川滋子 | Shigeko Hirakawa インスタレーション
石川直樹 | Naoki Ishikawa 写真
金田実生 | Mio Kaneda 絵画
宮永愛子 | Aiko Miyanaga インスタレーション
村井進吾 | Shingo Murai 彫刻
大平 實 | Minoru Ohira 彫刻
齋藤芽生 | Meo Saito 絵画
津上みゆき | Miyuki Tsugami 絵画

大平 實 展  
Petrified People  ー 石化した人々 ー
2009年 2月16日 (月) - 3月7日 (土)   村松画廊

村松画廊 (現在2010年連絡先:神奈川県中郡 大磯町西小磯 1473−22
TEL: 0463-61-9556) 
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Big Hug   Earth   Deep Sleep   Sacrifice   
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